4月24日午前5時。我々LMRは黒又山の調査のため、秋田の道を北へと向かっていた。
ナワヤマ(仮名)「あ〜腹減ったなぁ。昨日引越しだから寝てねぇしよぉ。コンビニなさそうだなぁ、この道。」
オケダ(仮名)「あ、でもそこにジャスコが見えますよ」
ナワヤマ「でもこんな時間にジャスコがやってるわけないだろぉ?」
ナワヤマ「え?こんな時間に電気がついてる・・・」
オケダ「とりあえず入ってみましょう!」
我々が店内に入ると同時に鳴り響くチャイムの音・・・。しかし、客はおろか店員らしき姿も入り口からは見えない。
ナワヤマ「どういうことだ!まるで時間が止まった世界のような・・・」
スギバヤシ(仮名)「みんなあそこの壁を見るんだ!」
スギバヤシ「24時間・・・そう、このジャスコは24時間営業なんだよっ!」
一同「なんだってーーーーーッ!?」
オケダ「でもなんで店員が見えないんですか!?」
スギバヤシ「わからない。だがここが24時間営業ならば必ず店員はいるはずなんだ! みんなで手分けして探すんだ! 朝飯を確保することも忘れるな!」
我々が惣菜売り場に向かうと、ようやくヒマそうにくっちゃべるおばちゃん店員2人と会うことが出来た。
話によると、つい2日前に24時間営業を始めたばかりなのだという・・・。
食料を手に入れた我々はさらに国道を北上した。
オケダ「それにしてもジャスコが24時間だとは思いませんでしたねー」
ナワヤマ「ガソリンスタンドも、戦争がはじまってから仙台では一気に値上がりしたというのに、まだレギュラーが軒並み2ケタだぜ・・・」
スギバヤシ「まるで戦争の情報など伝わっていない、別世界のようだ・・・」
スギバヤシ「ハッ!まさか!」
ナワヤマ「どうしたスギバヤシ!」
スギバヤシ「俺は今恐ろしいことに気づいてしまった・・・。いいか、"秋田"をローマ字で書くと"AKITA"だ。某古代文字ではTとMはしばしば混同されて用いられるという。TをMにおきかえ、ある法則にしたがって並べ替えると、
M・A・K・A・I!!
"魔界"! そう、俺たちはいつのまにか魔界に足を踏み入れていたんだよっ!」
一同「なんだってーーーーーッ!?」
だが、車はさらに北上を続ける。もはや、引くことは出来ないのだ。